
バイオや創薬研究で導入が進む「マイクロ流体デバイス(マイクロ流路チップ)」。性能を最大限に引き出すための基本原理と代表的な作り方を解説します。
1. 基本原理と用途
マイクロ流体デバイス(マイクロ流路チップ)は、幅や深さが数十~数百 µm程度の微細な溝を形成し微量の液体を用いて、混合・反応・分析を行う小型デバイスです。
微細空間特有の「層流(乱れのない規則正しい流れ)」を利用することで、微量のサンプルで精密に検査、分析ができます。
メリット:試薬の少量化、分析の高速化、実験の省スペース化
主な用途:医療・バイオ・細胞培養(オン・チップ)、創薬支援、化学分析
2. 代表的な製造工法
・PDMS鋳型成型
流路形状に打ち抜いた両面テープ(厚み数10μm〜数100μm)を基板で挟み込む工法です。加工の自由度が高く、試作から量産まで対応しやすいのが特長。金型を事前に用意せずに作製できるため、コストや時間を抑えられます。
・極薄両面テープ、フィルムの積層作製
流路形状に型抜きした極薄両面テープ(10$\mu$m〜100$\mu$m)を基板で挟む工法。耐熱・耐薬品性に応じてアクリル系やシリコン系粘着剤を選定できます。
・ガラス、樹脂の切削/金型成形
高い耐圧性や透明性が求められる用途では、ガラスや樹脂ブロックを直接切削して流路を形成します。金型を使わないため試作にも対応しやすい一方、加工時間がかかり量産には不向きです。一方、量産を見据える場合は樹脂の射出成型が用いられます。金属製の精密金型に樹脂を高圧で流し込んで成形する工法で、金型製作に初期コストがかかるものの、1個あたりの製作時間が短く、大量生産に適しています。
3. 試作から「量産化」への課題
開発初期の流路デザインの設計・選定段階では、コストを抑えた作製方法を選びつつ、将来の量産化も見据えておくことが重要です。こうした視点を持つことが、トータルコストの削減につながります。
まとめ
シーエステックでは、スーパークリーンルーム(ISOクラス1)環境下にて、極薄両面テープの積層加工やPDMSシートを用いたマイクロ流路の作製を、試作から量産までワンストップで対応しています。マイクロ流路の設計・作製に関するお悩みは、お気軽に弊社までご相談ください。
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